心ほどける、まちの縁側 mujaqui(むじゃき) - 1
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旅と暮らしの間に

mujaquiは、埼玉県の北西部、荒川の清流と山並みが美しい寄居町のまちなかにあります。かつて、宿場として栄えたまちなかも衰退が進み、商店街でありながら夜はすっかり静かになります。自然が清らかで美しいにも関わらず、観光地化されず、静かで素朴な佇まいを残しているこの町。

このまちにあかりを灯したい。ただ、賑やかさを求めるのではなく、素朴な風景の中にある、まちの清らかさ、美しさを五感で感じてもらいたい。
そこで、観光のための施設ではなく、まちの日常に身を置き、旅と暮らしの間をつなぐ場所があったらいいなと思い、小さなゲストハウスを始めることにしました。

▲寄居町の中心を流れる荒川、季節ごとの美しさがある
▲まちにあかりを灯すため、定休日でも一部の照明はつけている

古い建物でしか出せない佇まいを大切に

築100年超の物件の趣を活かすために、古さを活かしたリノベーションをしています。夏は暑く、冬は寒く、音も漏れやすいのですが、それを、古い建物の味として、あえて残しています。

もちろん不便なこともあります。ただ、同じものをつくるには100年の年月がかかると思うと、今あるものを大切にしたいと考えています。

「眠る」ことを重視したシンプルな客室

小さな町に存在する宿にとって、主役は地域であってほしいと思っています。
河原や里山で過ごしていただき、食事は商店街の飲食店。
宿は、疲れた身体を休め、ぐっすり眠れるように、客室はとてもシンプル。アメニティも最小限です。
ただ快適性はしっかり確保したいので、1階にはコンパクトな箱型の客室を新たにつくり、2階はもともとの和室の雰囲気をほぼ変えずに使用しています。

▲2階の和洋室。シンプルな部屋にローベッド。テレビなどはない
▲1階のツインルーム。古い建物の中に、新しい箱の客室をもうけ、築100年の土壁をディスプレイにした
▲2階にある宿泊者専用ラウンジ
▲トリプルルームは、ファミリーでのご利用も多い

「そこにある」ただそれだけで良くなっていく仕掛け

mujaquiが大切にする考え方の1つに、mujaquiがあり続けることで社会、地域、環境がより良くなるようにしたい、という想いがあります。
例えば薪ストーブ。
mujaquiには針葉樹専用の薪ストーブを導入しています。戦後の拡大造林で日本各地の広葉樹が中心だった山は、杉、檜を主とする針葉樹の人工林に代わっていきました。しかし、外国産木材輸入自由化で国産材の需要は激減。誰も針葉樹の森林に手を出さなくなったのです。針葉樹を消費する方法がなければ、森林が更新されていかない。

▲冬はストーブ前が特等席

そこで、「針葉樹専用の薪ストーブ」です。
通常、薪ストーブは広葉樹の薪を使います。そのほうが、硬くて火の持ちが良いのです。ですが、mujaquiの薪ストーブは針葉樹を燃やせるように、空気を絞りゆっくり燃焼するよう設計されています。これによって、針葉樹を広葉樹のように燃やせるようになりました。
mujaquiでは、冬季の間、薪ストーブを使いますが、使えば使うほど、日本の山林問題に貢献できます。
薪に限らず、アメニティも電力も、mujaquiを訪れる度に、頑張らなくても、意識しなくても、社会や地域に貢献している。
そんな事業になることを目指しています。


地域のみんなで守り繋げる宿

実はこのmujaqui、2025年12月に一度、閉館しています。
運営する人員の確保が難しかったからです。

地域の中に、人が集まれる場所があったら嬉しいのに。
そんな想いをもつ地域の女性たちが、この場所の運営を買って出てくれました。
mujaquiのある寄居町は、女性の様々なライフステージに応じた働き方、暮らし方を実現しようと、YORIMaMa(ヨリママ)というプロジェクトを展開しています。
そのプロジェクトの中から生まれたのが、2026年9月からのmujaquiの再開でした。
mujaquiは、寄居町に住む女性たちの想いによって運営されています。

▲寄居町在住の女性たちの活動の拠点としても利用していただいている


まちなか散策のススメ

寄居町は観光地ではないため、際立った観光資源はありません。
だからこそ、穏やかで慎ましやかな時間が流れています。
mujaquiの宿泊の前後でお時間があれば、是非、歩いて5分で行ける玉淀河原を散策してみてください。
「玉のように美しい淀」と言われ「玉淀」と命名されたこの場所は、七代目松本幸四郎の別邸「武州寄居町雀亭」の跡地を活用した雀宮公園や日本100名城の鉢形城址公園などがあり、歴史や文化に触れられる場所となっています。

▲雀宮公園、朝の散策が気持ち良い

グルメを楽しみたい方には、鮎料理の名店「沈流荘 京亭」、季節の料理が素晴らしい「日本料理 喜楽」、洗練された場所と時間を提供してくれる「寧日」など、割烹料理のお店があります。
また、かつて豚の屠畜場があった歴史から寄居町は豚肉食文化が盛んです。
豚のカシラ肉(こめかみ)を串に刺して焼き、辛味噌ダレをつけて食べるものを「やきとり」と呼ぶ変わった文化があります。やきとりのお店は「金之介ほるもん」「田なべ」「安楽」などなど、寄居駅を中心に複数店舗ありますので、是非、散策してみてください。タレに漬け込むタレかつ丼も名物で、駅前の「今井屋」は創業100年を超える人気店です。

▲寄居名物、今井屋のかつ丼。行列ができることも多い
▲豚のカシラ肉を焼く「やきとり」。寄居町が発祥と言われている(写真提供:金之介ほるもん)

ときには、子どものように無邪気な1日を

笑って、食べて、ぐっすり眠る
このまちに身を置き、このまちの優しい空気にふれて、子どものように無邪気な1日を過ごしてみませんか。

【施設概要】
施 設 名 :心ほどける、まちの縁側mujaqui(むじゃき)

住  所:埼玉県大里郡寄居町寄居908
アクセス:寄居駅から徒歩約7分、玉淀駅から徒歩約5分
メ ー ル :mujaqui2022@gmail.com

チェックイン:15:00~23:00 ※無人チェックインシステムを利用しています
チェックアウト:~10:00

心ほどける、まちの縁側 mujaqui(むじゃき)

心ほどける、まちの縁側 mujaqui(むじゃき)

旅と暮らしの間に。築100年の和菓子屋跡をリノベーションした全室個室のゲストハウス。

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